世界的に最も有名な日本人彫像家4人
並外れた彫刻芸術には、限りない創造性と卓越した技術が要求されます。日本人の芸術家にはその両方を十分に兼ね備えているアーティストが多数いるので、最も素晴らしい彫刻芸術がこの地で生まれていても何の不思議ではありません!
日本人彫刻家は、長い伝統で培われてきた技術に支えられており、それが外国の彫刻家に対する大きなアドバンテージとなっているのでしょう。創意工夫に溢れた今日の彫刻家は、金属、木材、竹材、セラミックを用いる場合でも、何世紀も受け継がれてきたプロセスを、見事にも新しいモダンコンセプトに応用させています。
今回は、様々な素材を用いて、忘れ難い素晴らしい彫刻作品を制作している、新旧の日本人彫刻家を選出してみました!
宮島達男
宮島達男は、現代の技術を用いた彫刻や没入型のインスタレーションを制作している現代美術家です。LEDを用いて、主に時間と無限の概念を扱った作品を制作しています。《Sea of Time》《Clock for 300 thousand Years》《Mega Death》などの作品では、光と数字を使って、時間の単位、計測、そしてそれらと人間の生とのつながりを探究しています。ホロコーストの記念碑である《Mega Death》の点滅する青い光は、エネルギーを体現しており、観客をしばらくのあいだ暗闇に浸らせたのちに、再び光が灯されます。生、死、そして再び生が訪れるという設定です。
森万里子
未来のあなたには、どんな光景が見えていますか?森万里子は、自らのアイデンティテイを、SF的な傾向やテクノロジーと融合させ、再構築することで探究する学際的な芸術家です。森は「超越」を求めており、彼女自身の方法を用いてそれを達成しようと試みています。
森の近作《Divine Stone VI》は、結晶化した岩にダイクロイックコーティングが施された作品です。この作品に刻まれた色と光のスペクトラムは、周囲を模倣しているように見えます。磐倉(古神道における岩に対する信仰)の美学と、現代的なひねりが融合した作品となっています。
菅木志雄
菅木志雄は、空間を意識した立体とインスタレーションで知られています。菅は、岩やコンクリート、砂などの身近な素材や物体を使い、それらに新しい文脈を与える「再認識化」の手法を用いていることで有名です。サイト・スペシフィックな作品で知られる菅は、歴史的には「もの派」のムーブメントと関連しており、「状況」と「もの」の関係や、それを装飾する、あるいはそれに付随する素材の探求を続けています。《Emerging Space Amidst Branches》と題された作品では、旧作の《連界》(1977年)に匹敵する技法が用いられています。
遠藤利克
水、木、土、火はすべて、自然界に存在する要素だと主張する彫刻家・遠藤利克は、これら自然界の要素を用いて巨大な彫刻を制作し、それを火で燃やすことで知られています。遠藤が用いる円形のフォルムは、彼が持つ永遠に続くものへの憧れを示唆しています。火の使用は、古代の儀式を思い起こさせますね。
また、遠藤は、ユビキタスな素材とイメージを、大規模で目に見えるスケールで操作します。ノルウェーのフラックスタッドで行われたショーに関して、遠藤は手紙のなかで「この場所そのものを動かしたい。」と綴っています。遠藤は「この場所に何か新しいもの(をもたらす)」ことは望んでおらず、彫刻家として、むしろ自分の「無力さ」や「否定」を恐れているだと主張しています。