ギャンブラー必読!カジノではどんな音楽が流されている?
音楽には、人間の感情や思考を引き出す力がありますが、カジノ音楽といえば、耳あたりが良く穏やかなロマン派のクラシック音楽だという人もいれば、これまでに訪問したどのカジノでも流れていたポップソングをすぐに思い出す人もいるかもしれません。2021年に新しくオープンした人気オンラインカジノでは、自分の好みの音楽を自由に選べるようになっているそうです。
実店舗のカジノでは、対象とする客層に合わせて、様々な音楽が流されています。より多くの顧客やゲーマーを惹きつけたいのであれば、彼らが何に惹きつけられるかを、まず考えなければなりません。インターネットの情報によると、カジノで流れる音楽のテイストは、ジャズからロックンロール、ヒップホップまで、実に様々であるようです。
プリンストン大学の研究者によれば、ソフトな音楽と照明は、人間の感情を操作し、より多くのお金を注ぎ込むように仕向けるために使われているケースがあるそうです。顧客が穏やかで静かな音楽を聴くと、心拍数が下がり、不安が解消し、よりリラックスします。その結果、ギャンブラーは焦らずに、ゲームをより長く楽しめるようになるという訳です。さらに、顧客の呼吸や血圧も落ち着き、ストレスレベルも低下します。このような状態になると、ギャンブラーは心から落ち着いているので、ハイリスクな選択を否定しにくくなり、その結果「ノー」と言えずに、定期的にベットするという傾向が生まれるそうです。
他方、テンポが速く快活な音楽を聴くと、血圧が上がり、顧客はイライラしはじめます。この効果により、カジノオーナーは顧客に緊張とストレスを与えることで、顧客からお金を巻き上げ、勝つことがより容易になるのです。参加者がテンポの速い音楽をBGMにしてゲームをプレイすると、勝つ確率は22%となります。テンポの速い音楽を聴くと、顧客は「衝動的な判断」をしがちになることが、カジノがこのタイプの音楽を好む理由でしょう。
カジノでは、リラックスした雰囲気を醸し出すために、定番のロックミュージックを流すことがよくあります。これは、参加者に気づかれない程度に、裏で継続的に再生されることから、「バックグラウンド・ミュージック」(BGM)と呼ばれます。賭けをする顧客を楽しませるために、エミネム、マルーン5、スティングなどのミュージシャンの楽曲を選ぶカジノもあるようです。
ゴージャスな高級カジノやホテルを中心に、金曜日と土曜日にはライブミュージックを、イベント会場や屋外で提供する施設もあります。また、常連客に見せるパフォーマンス役として、専属DJを雇っているカジノもあるので、ラップやヒップホップの楽曲がスピーカーから流れてくることも多いでしょう。このスタイルの音楽は、ギャンブラーたちにエネルギーを与え、ゲームに夢中にさせるよう促します。
一方、ほとんどのカジノでは、クラシックなジャズもいまだに好まれています。これは、ジャズ音楽の効果によって、カジノの常連客がより多くのお金を注ぎ込むことが判明しているからです。
最後になりますが、上記で見てきたとおり、カジノで流される音楽は、カジノオーナーが常連客にどのような気分になってもらいたいかによって決められます。すべての顧客の好みに対応するために、特定の曜日に特定の音楽を流すカジノもあるくらいです。